当たり前に彼氏の元へ帰る同棲生活は、本当に幸せですよね。2人で安心して暮らせる場所があるってこんなに満たされるんだと感動したものです。
もちろんその幸せは今でも土台ではありますが、やっぱり生活ですから…。仕事やお金のこと、家事分担、お互いの家族との関係性など、毎日色んなことがあるわけです。
私たちはフリーランスで働いていることもあり、仕事でぶつかることが本当に多くて大変でした。
約15年の同棲期間で、大喧嘩→別れ話→仲直りという一連の流れを何度くり返したのか…。決して大げさではなく1000回は超えたと思うのですが、この時期は大した問題でもないのに「もう別れよう!」と言っていた気がします。
あの頃は感情のジェットコースターにお互い振り回されて、精神的にかなり不安定だったと思います。
心が安定した今、強く思うのは、同棲後は別れ話と仲直りをくり返してはいけないということです。
なぜそう思うのかを、私たちが体験したことを元にお話ししたいと思います。
同棲カップルが別れ話と仲直りを繰り返してはいけない理由
私たちカップルは、同棲してから軽はずみに別れ話を切り出すことが増えていきました。とくに私はひどくて、二言目には「これじゃあもう一緒にはいれない」と、別れ話を匂わせていた時期があります。
ですがここ数年は、別居を提案することはあっても、別れ話を切り出すことはほとんどなくなりました。
別れ話と仲直りを繰り返していた頃は、喜怒哀楽の表現にかなり偏りがありました。
嬉しいことや楽しいことがあっても、なぜか現実味がないんですよね。
今でもよく覚えているのが、ボーナスをいただいたときのことです。収入が不安定な私たちにとって年に2回のボーナスは最高の幸せであることは間違いありません。
でも、嬉しい!と思ったのは本当に一瞬だけで、もらったその日のうちにどんどん気持ちが落ちていって…。
上手く表現ができないのですが、私たちにとって喜ばしいことは排除すべきことだと思っていたような気がします。
喜びは花火のように一瞬で終わらせていましたが、怒りや悲しみがこみあげてきたときは、何日も引きずっていました。
喧嘩なんて3時間超えの規模を1日に3セットもやっていたのですから、心身ともにヘトヘトでした。
同棲後の別れは、2つの居場所を同時に失ってしまう
同棲前にも別れ話をしたことはありますが、仲直りをしたらそれで終わりという感じでした。
仲直りしたらすべて解決という認識がなくなっていったのは、同棲をスタートさせてからです。
別れ話とはつまり、恋人という居場所をなくしてしまうかもしれないということです。
これもこれでとても辛いですが、その傷を癒してくれる家という居場所は確保できます。
しかし、同棲していたら家という居場所もなくしてしまうかもしれないのです。
これがどれほど重大なことなのか…。別れ話と仲直りをくり返していた頃にはまったく気づけませんでした。
あの頃、信じられないほど喧嘩が多かったのは、パートナーと住まいという2つの居場所を同時にうしなってしまうかもしれないというストレスが原因だったのでは…と思っています。
同棲は曖昧だからこそ気を付けよう
一般的に、同棲することのデメリットとして「結婚が遠のいてしまう」ということがよく挙げられています。
あくまで私たちにとってはですが、そのデメリットが当てはまっています。
私といつきさんは事実婚で生活を共にしており、結婚の予定も今のところありません。
だけどかつては、同棲を始める前には27歳までに結婚して、30歳までには子どもを授かれたら…といつきさんと話していました。
なぜ当初の予定と大幅に狂ってしまったのか…。それは同棲という仕組みを中途半端に利用したからです。
同棲は、明確な責任を持たずに法律婚をしている夫婦と、基本的には同じような生活を送ることができます。私たちは事をうやむやにして夫婦という責任から逃げてしまったのだと思います。
お互いに考え、2人で色々と話し合った末、今も事実婚は続けています。でも、自分たちで選択してのことなので当時のような曖昧さはありません。
前置きが長くなりましたが、同棲というのは中途半端な覚悟になりやすい仕組みだと言えます。
だから簡単に別れ話ができるのではないでしょうか。
別れ話も仲直りも、2人の間で完結することだから他人には迷惑をかけていません。
これが法的な夫婦なら、お互いの家族もかかわってきます。勢いで関係性が大きく変わるようなことは選択できないという気持ちが強いでしょう。
別れ話と仲直りのループから抜け出すコツとは
私たちは法律で夫婦と認められた関係ではありませんが、覚悟を決める方法は入籍以外にもあります。
同棲中で別れ話と仲直りのループから抜け出せずに悩んでいるなら、次のことを試してみてください。
覚悟を育てるきっかけになれば嬉しいです。
別れ話を切り出す前に「本当に別れたいか?」と自問する
私の場合は、彼がめちゃくちゃなことを言って怒りが頂点に達したとき、別れ話を切り出すことが多かったです。
でも、あのタイミングでの別れ話は単にどれくらい怒っているかを表現しているに過ぎませんでした。
「私は別れたいと思うくらい怒ってるんだぞ!!!」と言いたいだけなのに、別れ話を切り出してしまったせいで、いちいち別れるために必要な儀式をして心をすり減らしていました。
誰がこの家に残るか、一緒にやっている仕事はどうするか、車は誰のものか、家具家電は誰の物になるのか…。
同棲生活が長いと、それだけ一緒にお金を出し、一緒に使っているものが増えていくので、その分配をしなくてはいけないのです。
この茶番を終わらせるにはどうしたらいいのか色々試して一番気に入っているのが、別れを切り出す前にまずは自分自身に問いかけるというものです。
やり方は簡単で、「別れたいと思うくらい怒ってるんだぞ!!!!」という衝動に駆られたときは、一旦彼には何も言わずにその場から離れます。
そして一人になれる場所へ行き、紙とペンを用意し、”本当に別れたいのか?”と書いて、それをじっと眺めるのです。
私の場合、それだけで別れたい欲はあっさりなくなり、どうやったら彼と上手く暮らしていけるか?という方向に舵を切ることができます。
稀に別れたいのか?と自問するだけでは怒りが収まらないときもありますが、その時はこんなことを考えています。
- 彼への恩返しは十分にできたか
- 彼と付き合って嬉しいことは何だったか
- 辛い状況をどうやって2人で乗り越えてきたか
要するに、過去を振り返るということですが、「過去に縛られているだけでは…」と思う人もいるかもしれませんね。
私は、過去の出来事にグジグジ悩んで時間の無駄遣いをしてきました。1つの出来事に、ひどいときは5年も6年も縛られていたことがあります。
だからこそ、過去との付き合い方は慎重になりました。
今の私が過去を振り返る目的は、未来を変えるためです。
このままでは彼と別れることになってしまう…その未来を変えるために今できることは何かを考えたくて、過去を振り返ります。
今のところ、過去を振り返れば別れたい願望は消え失せ、目の前の問題と向き合えています。
別れる選択肢を消して覚悟を育てる
私たちにとって別れ話とは、主に不満や怒りのレベルがもっとも高いことを表現するための手段でした。そして、「どうせ別れるわけがない」という甘えもあったと思います。
別れ話を口にするから別れることについて考えているだけで、実際のところはヤケクソで言っただけ。それならば別れる選択肢を消してしまえばいいと思いました。
別れないと決めたからこそできる覚悟もあると学んだのはこの時です。
不満やストレスを溜め込まない、問題が起こったらうやむやにせずしっかりと話し合うなど、常に2人で同じベクトルを向いていけるように努めています。
怒りを育てない、挑発には乗らない
別れ話と仲直りをくり返しているカップルは、おそらく私たちのように感情的になりやすいのだと思います。
感情的になると怒りや悔しさ、悲しさといったネガティブな気持ちが膨らみやすくなるので、別れ話を口にする確率を上げてしまいます。なので、1分でも早く心を落ち着ける必要があります。
自分自身が感情的になっているときは、そんな自分を「あー今怒ってるなぁ」と第三者目線で観察してみてください。きっとすぐに怒りのピークからは脱するでしょう。
相手が感情的になっている場合は、「落ち着いて!」なんて言っても火に油を注ぐだけです。そこでやってみてほしいのが、小さい声でゆっくり話すということです。
あなたとは感情で衝突することはしませんよ…という意思表示になります。すると、相手も自然とトーンダウンしていくと思います。
自分が感情的になったときも、相手が感情的になったときも、大切なのは【本気で取り合わない】こと。
一時的な感情に振り回されて重大な決断をしたり、真に受けたりすると心が疲弊してしまいます。
まとめ
同棲後に別れ話と仲直りをくり返してしまうのは、あなたが思う以上に心に負担がかかっているはずです。
一日でも早く安心のなかで生活できるよう、ひとつひとつの問題と真正面から向き合っていくことが大切だと思います。
▼関連記事▼