もう10年以上前になりますが、私が会社勤めをしていた頃、産休を取った社員さんが陰で文句を言われていました。独身女性&管理職の方々が中心で…。
本人には「頑張ってねー」とか「産まれたら教えてね!」なんて激励していたので、大人の対応をしているだけマシだったのかもしれません。だけど、ちょっと刺激的な陰口を耳にした当時の私が思ったことはただひとつ。
この会社では絶対に子育てはできん
子供のことで早退したいと申し出るのも、大変な精神的負担を要する会社だったので、子持ちのパートさんは長続きしない職場でした。
時は流れて2020年。
職場に迷惑をかけたくないという思いから、ギリギリまで働く女性たちの記事を見つけました。
産休を取りたい、育休だって取りたい。だけど、周りの目が怖い、復職したら溝ができてしまった、2人目は諦めたなど…。
とても胸が痛みました。だけど、冒頭の陰口を言っていた上司たちだってしんどい環境の中で仕事をしてきたはずです。
残業は当たり前、休日だって会社に顔を出さなくてはいけなかったり、そうでなくても勤務時間外に部下からの電話を受けたり…。
ただでさえ忙しいのに、誰かが産休・育休を取ったら、誰かが苦労する。この流れってどうやったら変えられるのでしょうか…。
働くママは「申し訳ない」と思わなくちゃいけないの?
私の母は、フルタイムでパート勤務をしながら、私と妹を育ててくれました。職場から歩いて5分程度の保育園に妹を通わせ、私はカギっ子になって、母と妹の帰りを待つ。そんな小学校時代を送っていました。
あの頃を振り返ってみると、母の職場のみなさんは私たち姉妹にとてもよくしてくれました。母が子育てとの両立を出来るようにものすごくサポートしてくれて。
おやつをもらったり、おしゃべりに付き合ってくれたり、用事があって母に電話をすると快く繋いでくれたり。
母は仕事を完璧にこなそうと家に帰ってからも、スキルを身につけるべくひたすら勉強をしていたことをよく覚えています。
当時の話になると「子育てしているからって仕事ができないと思われるのは絶対に嫌だった」とよく言っていました。
そういう母のガッツも、協力的な空気を作っていたのかもしれません。
母は申し訳ないという気持ちよりも、感謝の気持ちのほうが上回っていたように思います。そして何より周りのサポートを当たり前のように受け取っていたような気もするのです。
みんな通る道だったから”当たり前”だったのかな
母は当時、職場の中では一番若くて、周りのみんなは子育てにひと段落ついた女性たちばかりでした。
だからなのかな、当たり前になるのは。先輩たちも妊娠中・子育て中に助けてもらったからこそ、後輩である母にも同じことをしてあげていたのかと思いました。
だけど、今は違いますよね。昔は結婚や出産・育児を経験する女性が多かったけど、選択できる時代になりました。
結婚しなくても前よりは不思議がられることはありませんし、子供がいない家庭も珍しくありません。
誰かが産休・育休に入ったら、誰かがフォローしなくてはいけない。だけど、それを”仕方ない””当たり前”で片づけるには、時代が変わり過ぎたのではないでしょうか。
産休や育休の制度をしっかり整えていくのであれば、結婚をしない人、子供をもたない人のフォローも同じくらい考えていきたいですよね。
会社としても、国全体としても。
産休・育休が迷惑だと思われない対策を考えてみよう
産休・育休を取る人に対して、「正直言って迷惑」と言う人がいます。本人のいないところで愚痴をこぼしている場合もあれば、本人に直接文句を言う場合もあるでしょう。
もし私が妊娠して、それを「迷惑」と思う人がいたら、それはとても悲しいことです。一緒に喜んで欲しいとまではいきませんが、理解はしてもらいたいなぁって思います。
それに、フォローする側だって、本当は迷惑だなんて思いたくないという気持ちもあるかもしれません。人は忙しいと、自分のことでいっぱいいっぱいになってしまうものですから…。
産休・育休を迷惑だと思う人を減らす方法は、やっぱり人出不足を解消するしかありません。だけど、現実的に考えてそれは無理という会社も多いわけで…。
誰かが産休・育休を使うことで、しわ寄せがなるべくいかない仕組みってどうしたら作れるんでしょうか。
「仕事をしたつもり」な仕事が減っていけばいい
以前、こんな本を読んだことがあります。
タイトルからして、痛いところを突いてきそうだな…と思ったのですが、怖いもの見たさで購入。
ちょっと前に出た本ですが、読んでいると会社勤めしていた頃を思い出しました。
特に話すことも見つからない朝のミーティングや会議、たくさん作ったところでそんなに役に立っている気がしない資料、読み合わせしかしない研修などなど…。
これって必要?と内心思っていましたが、みんなが当たり前のようにこなしているので、そういうものなんだなぁ…と、これ以上考えることはしませんでした。
世の中には、仕事をしたつもりになっていることっていっぱいあると思うんです。
今はフリーで働いている私もそうです。
私、見やすい資料作りが得意だし、好きなんですよね。好きだから無駄に時間をかけてしまいます。だけど、本当はそこまでの価値はないって気付いていたりもして…。
あなたの会社はどうでしょうか。無駄な仕事に時間を取られ、プライベートと心を削られていませんか?
会社には4割も無駄があるとかって、どこかで聞いたこともあります。
産休・育休によって人出不足が問題になっているなら、無駄を徹底的に探して手放していくことも必要ではないでしょうか。
小さな無駄から省いていけばいい
とはいえ、これまでずっと続けていた仕事を「無駄」だと決めるのはとても勇気の要ることだと思います。
誰だって、無駄なことに時間を取られていたと思いたくありません。
だからこそ、会社のトップが動いて欲しいです。社長じゃなくても、チームのリーダーならある程度のムダを省くことはできると思います。あなたが下っ端の立場でも、相談しやすいリーダーがいるなら、話を聞いてもらってもいいですよね。
これまで普通にやってきたことを「本当に必要か?」と疑ってみると、世界が変わって見えます。
私も自分がやっていた無駄をちょっとだけ手放しました。
ひとつは、さっきお話した資料作り。必要最低限でさっとまとめて提出するようにしています。
簡素になってしまったことで悪影響が出たら…と少し不安でしたが、仕上げるのは早くなったし、特に直しもなくスピーディーに終わりました。
なーんだ、あれでよかったんだと拍子抜けですよ。
それからもうひとつ手放したのは手書きです。
私、構想を練る時なんかは紙に書いて考える癖があったんですよね。だけど、字が汚いなと思っては紙を捨て、やっぱり別のテーマにしようかなと思っては紙を捨て、最初からやり直し。手書きは好きですが、やっぱり非効率。(&環境に悪い)
だから今はパソコンに向かうようにしています。メモ帳を使ったり、複雑なことを考える時はマインドマップを使ったりすると、3分の1くらいは時短になったと思います。
フリーランスや派遣にも頼れる
人出不足は、新しい人を採用することで解決しますが、それに伴う問題もあります。
ひとつは、新しく採用した人は、産休・育休の人が戻ってきても居場所はあるのか?ということです。仕事の割り振りもそうですが、経営者からすると人件費の捻出も大変です。
あとは、産休・育休を経て職場復帰した人の居場所も心配です。復職したはいいものの、他の人に仕事が回されていき、責任ある仕事はさせてもらえなかったというケースは少なくありません。
となると、長く働くことを希望している人は雇えないわけですから、フリーランスや派遣社員を積極的に雇用したほうがいいですよね。
私はフリーランスですが、たとえスポットのお仕事でもいただけたらとても助かります。
そこから次の仕事につなげられるように、また人出不足で困ったら私を一番に思い出してもらえるように、いつも完璧な仕事を追求しています。
在宅で働ける仕組みもこれから充実していくはず
今はコロナの影響で在宅勤務をしている人も大勢いますが、移行前は色々なことが不安視されていました。
だけど、いざ在宅勤務を導入してみると、さほど問題が起こらなかったという企業はいくつもあったそうです。出勤することで返って無駄が増えてしまう職種もありますし。
コロナで働き方が大きく変わった今こそ、社会参加したいママを応援できる仕組み作りを進めていくチャンスです。
子供が小さい内は一緒にいたいけど、ずっと付きっきりというわけでもないから、自分のペースで仕事をしていきたいというママさんは多いと思います。
働き方はこれからどんどん進化していくでしょうね!楽しみです!
まとめ
産休・育休が当たり前の世の中にするためには、フォローする側のフォロー体制も同時に整えていく必要があります。
ママたちが「申し訳ない」よりも「ありがとう」と伝える回数が増えればいいですよね。フォローする側も「迷惑」ではなく「任せろ!」って言えるくらい働きやすくなればいいなぁ。