好きだけど離婚する、別れるという選択肢。客観的に見ると「それって悲しいことじゃない?」「もっといい方法がなかったの?」と思ってしまいます。
”愛があれば、どんなことでも乗り越えられる系”の展開が大好きな私は、好きだけど離婚する夫婦の気持ちが全く理解できませんでした。
だけど、今なら分かります。誰かの体験談を生で聞いたら、共感しすぎて泣いてしまうくらいの用意はあります(?)。
今回は、好きだけど離婚したいという矛盾に苦しんでいる方へ向けて、私が体験したこと・考えたことをまとめています。
私はこの体験で矛盾との向き合い方を学びました。矛盾がなくなると、心のモヤモヤが晴れて進みたい道がきっと見えてきますので、あなたにもぜひ体感してもらいたいです。
「今も大好きだけど別れたほうがいいかも」と私が初めて思ったのは、とんでもない体調不良に見舞われた時でした。
いつもと同じくらいの頻度、そしていつもと同じくらいの激しさで喧嘩を終えた私。「いつもと同じ」はずなのに、3日経っても4日経っても体調不良が癒える気配はありません。
私の場合、喧嘩のあとはなぜか関節痛がひどくなります。その他にも頭痛や食欲増進(辛いものを食べたくて仕方ない)、だるさ、過眠といった症状があります。
だけど、これらの症状は長くても2日くらいでは消えていくんです。それなのに、何日経っても消えないものだから、だんだん怖くなっていきました。
何に怖くなったかというと、変わらないという現実です。
私と彼は、普通に生活を送る分には割とうまくいっているほうだと思います。だけど、仕事に関する考え方が全く合いません。
私から見た彼はいい加減な仕事をして信じられない人、そして彼から見た私は神経質すぎる人。
私たちの喧嘩は、90%以上が仕事に関することです。そして何年経っても平行線のテーマをいくつも抱えています。
体調不良がなかなか改善しなくて、不安感がだんだん強くなっていきました。「彼とはどうやったって、分かり合えることはないんじゃないかな…」「もう疲れたな…楽になりたいな…」と、彼とやっていく自信がなくなっていったのです。
それなら一緒に仕事をしなければいいという話なんですけど。分かり合うことを諦めたくないんでしょうね…。
「もうだめだ…無理…」
そんな風にしか思えなくなってしまった自分にとてもがっかりしましたし、悲しかったです。
あなたが今、好きだけど離婚したい(別れたい)と思っているなら、私のように体調不良が関係していないか振り返ってみてください。
ストレスがかかると体調不良に繋がるように、体調不良もまた心の不調を呼び寄せてしまいます。
私はきっと
という循環を、かなり長いこと繰り返していました。
その結果、どんどん限界に近づいていったのだと思います。
いつもよりも長引く体調不良で、彼と別れたほうがいいのではと悩むようになりました。
好きだけど離婚する(別れる)というのは、とても勇気が必要ですし、そもそもそれでいいのか?と自分の決断に自信が持てません。後々、悔やむことになってしまうかもしれませんし。
一番いいのは、気持ちに矛盾がなく、このまま一緒にいるか、別れるかを決断することです。
私が「好きだけど別れたほうがいいのか」と本気で悩んだ期間は、1年半くらいです。振り返ってみると、この期間は本当にたくさん泣きました。毎日のように別れる選択肢について考え、やっぱり好きだな…という矛盾に苦しみました。
だけど、今は違います。矛盾は消え、彼のそばにいたいという気持ちしかありません。
矛盾がなくなれば、この二択の前に立てるはずです。
「好きではないから離婚したい(別れたい)」のか「好きだからずっと一緒にいたい」のか。あなたの心を知るためには、心と体に蓄積された疲労を和らげる必要があります。
これから紹介するのは、心を和らげるために私がやってみたことです。
あなたにとって、一番大切な人は誰ですか?
旦那さん、彼氏、子ども、両親、ペット…と色んな答えが想定できますが、大切にしたい人がいるなら、まずは自分自身を大切にしてください。
自分を大切にできない人は、いつか必ずエネルギー切れを起こします。
エネルギー切れを起こすと、大切な人が誰なのかが分からなくなりますし、何もしたくない、何もできないという無力感に襲われてしまいます。
私が「好きだけど別れたい」と思うようになったのも、このエネルギー切れが原因だったと思います。
どうしようもないくらい疲れてからでないと、自覚できないというのが厄介ですが、エネルギー切れを起こす前に、今思えばこんな変化がありました。
自分を暗い道へと導くような変化があれば、注意してください。エネルギー切れが近いか、すでに空っぽになっているかを疑ったほうがいいかもしれません。
私の場合、気分が沈むような状況を自分自身でどんどん作っていたような節があります。
やりたいことがあっても、それを阻むかのようなだるさが出てきたり、夜一人になるのが怖いのに、いくら頑張っても眠れなかったり…。少しずつ少しずつ追いつめられていく感じがあって怖かったです。
とはいえ、別れたほうがいいのか…と悩んだ1年半は、全てが辛いことではなかったですよ。楽しいことも笑えることも、幸せなこともたくさんありました。
だからこそ、心を病まずに頑張ってこれたのだと思います。
ですが、笑えたからって根本的な解決ができたわけではなく…。
笑える日があるのは、心の支えにはなりますが、結局のところ、問題は解決してはいないという事実はちゃんと見なくてはいけません。
私はそれが分からなくて、問題をこじらせてしまいました。
そうやって考えて、問題に背を向け続けていたからエネルギー切れを起こしてしまったのだと感じています。
私の場合、「好きだけど離婚したい(別れたい)」という大きな矛盾は、自分をごまかし続けてきたことで、大きくなっていきました。
自分を一番大切にするというのは、思いのほか難しいです。まずは「自分を一番に大事にしてあげよう!」と思うところからスタートしてみてください。
自分を大切にする方法は、本やネットを探してみればいくらでも見つかりますが、自分に合っているものでなくてはいけません。
まずは情報を鵜呑みにしてやってみる。そしてあなたの心が安らぐもの、楽しくなるもの、気持ちいいものをどんどん取り入れていきましょう。
出来れば、頭の中で記憶するよりも、ノートに書き留めて「自分を大切にするためのマニュアル」を作り上げることをおすすめします。
心がしんどい時には、なかなか前向きな思考にはならないものです。そんな時に、自分を大切にするためのマニュアルが手元にあれば、今やるべきことが見えてきますよ。
私の場合、色々試してみた結果、この4個が特にお気に入りです。
やりたくないこと・今はできないことにNOと言うのは、大人になるにつれ難しくなると思います。
「できるのだからやらなくては…」と自分を追い詰めてしまいますよね。
断り上手になると、自分のペースを確保しやすくなります。
片づけも、自分を大切にする行為そのものだなと感じました。
試しに、キッチンのシンクをピカピカに磨いて、そこで料理をする自分を想像してください。ちょっと気分が上がると思います。
片づけは面倒くさいですし、心がしんどい時にやりたいとは思えません。
だけど、片づけた後の気持ち良さは何度も経験しているので、その高揚感が欲しくて、重い体を引きずり溜息をつきながら、片づけに入ります。
自分を大切にするとは、今この瞬間の安らぎを追求するだけではなく、ちょっと先の「いい気分」のために頑張ることも含まれるのだと気づきました。
好きなものに囲まれていると、心が落ち着きますし、ずっと見ていたくなります。
しんどくなった時、大切な物をただぼーっと見ているだけで、心が癒されます。
エッセンシャルオイルや芳香剤、石鹸、消臭スプレーなど、香りがついているものは好きなもので固めます。
たとえばエッセンシャルオイルは、ベルガモットとラベンダーが大好きです。消臭スプレーなら断然ランドリン!クラシックフローラルがお気に入りです。
石鹸は昔ながらのカウブランド。花王のホワイトも祖母の家にいつもあった石鹸なので心が安らぎます。
良くも悪くも、香りが心に与える影響って大きいです。
だから、自分の周りには好きな香りを集めてください。きっと心が癒されます。
「男性は日常が好き」って聞いたことがあります。家ではとにかくのんびりしたい。何も考えたくないと。
あなたの旦那さん、彼氏はどうですか?
うちの彼はぴったり当てはまります。
だけど、日常を大事に過ごしているかと言えば、そうでもないような気がするんですよね。
明日も当たり前に同じ一日が待っていると信じて疑わない感じというか。
私は日常が当たり前だとは昔から思えない性格?なのでしょうか。今日のような幸せなんて明日にはなくなっているかもと思いますし、平凡な日常は1日1日の積み重ねだとも思っています。
それなのに、私は嘘の日常で自分をごまかしてきました。そのことに気づいたのは、付き合って15年目…時間がかかってしまいました。
これまでの私は、喧嘩が終わると少しでも早くいつもと変わらない日常を取り戻したい一心で、彼に普段通り話しかけていました。
喧嘩なんて長引いたって意味がない、早く仲直りしたい、いつも通りに会話がしたいって…。それはもう無理やりな感じだったと思います。
彼はすぐに普段通りにしろと強いられて不愉快だったでしょう。
私も気持ちの整理ができていない中で、とりあえず元通りにしようとして、自分の心を置き去りにしていました。
だけど今は、数日くらい話さなくても大丈夫だと思っています。
無心で掃除をしたり、仕事をしたり、本を読んだり、あとは最近始めたヨガもいい感じです。体はカチコチに固いけれど、柔軟性がなくてもできるものばかりなので、ゆるーく続けています。
最近は「1人の日常」を丁寧に過ごせるようになってきたかなと思います。
喧嘩のあとのルーティンを変えることができました(やっと…!)。
喧嘩やすれ違いでの傷は、なかったことにはしない。ゆっくりじっくり癒していくんだと思えるようになってからは、ストレスとの付き合い方が上手くなってきたなぁと実感しています。
人間の脳って、質問すると自動で回答を探してくれるそうです。
その仕組みを利用して、自分を質問攻めにしてみてください。
こうして大雑把でも質問を投げかけている内に、あなたに刺さる質問がきっと見つかると思います。
1個刺さる質問があれば、そこから深堀りしていけば、複雑だと思っていた問題がこんなにシンプルだったんだ…と気づくことができますし、自分がどうしたいのかも見えてきます。
「好きだけど離婚したい」と思う気持ちはとてもよく分かります。
「好き」と「離婚したい」は、どちらかが嘘だったのか、それとも両方本気だったのかは、今この矛盾で苦しんでいる人には分からないと思います。
時間が経って、心も落ち着いてきた頃に「今思えば…」とやっと本心が見えてくるものですから。
ですが、これだけははっきりとしています。
「矛盾が起こった時は、自分と向き合う時」なんです。
ごまかしたり逃げたりすると、問題はどんどん大きく膨れていきます。
まずは心を休め、心が喜ぶことをし、元気になってきたら、真正面から問題と向き合ってみてください。
あなたが「好きだから別れたくない」と思うのか「離婚したい気持ちのほうが強い」と思うのかは分かりませんが、どんな道であっても矛盾を抱えている今よりはきっとスッキリするはずです。
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好きだけど離婚したくなるケース①浮気に対する価値観が合わない
私は、自分の家族に対してはこの台詞が言えずに無理をしてきました。例えば仕事で忙しいのに、実家に呼ばれたら「絶対に行かなくてはいけない」と思っていました。
だけど、「今日はダメだけど、〇日ならできるよ」と、こちらの都合を伝えれば、あっさり通ったんです。NOと言ってはいけないというのは、私の思い込みでした。
それはそうですよね。私が勝手に「応じなくていけない」というプレッシャーを抱えていただけなのですから。