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喧嘩しないカップルは大人なの?私たちの喧嘩の歴史を辿って解説

私たちは喧嘩がとにかく多いカップルでした。今でも油断すると、些細なことで感情のぶつけ合いをしてしまうのではと少し不安です。

昔なら絶対に喧嘩になっていたような状況でも、話し合いだけで解決までたどり着いたときには、「すごい!大人になった!」と喜び合います。

そしてお互いの対応を褒め合うといういい循環もできるので、喧嘩しないカップルはこれからも目指していきたい目標です。

しかし一方で、喧嘩しないカップルはおかしいなんて意見もありますよね。

私の考えでは、喧嘩をしないからといっておかしいなんて言えないし、大人とも言えないのではと思っています。

大切なのは、どういう経緯で喧嘩をせずに済んでいるのかということです。

ここでは私たちがどういう経緯で(自称)大人になっていったのかを辿っていきたいと思います。

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ゴールを設定せずにただただ感情をぶつけ合う時期【付き合い始め~2年目】

二十代の頃、私のなかでもっぱら流行っていたのが論破をすることです。

彼氏だろうが親だろうが、事実と証拠をつきつけて潰すことが目的。

もちろん当時は潰すことが目的という自覚はなかったのですが、今思えば自分が正しいことをただ証明したいだけだったなと反省しています。

対して彼は、自分の気持ちを表現できずに悩んでいる時期でした。そもそも自分の本音が分からないし、分かったところで私を傷つけてしまうのではないかと思うと躊躇し、我慢とストレスを蓄積させていました。

2人でモンスターになった時期【2年目~5年目】

彼は小さい頃から、自分の本心が分からず、思っていることが言えない性格だったそうです。親への反抗期もこれといってないし、怒りを溜め込んでしまうことが多かったとも言っていました。

そんな彼が何かのきっかけで突然爆発しました。23歳でやっと怒りを表現するようになったからか、かなりの暴れっぷりです。

とは言え、暴れるといっても感情だけなので暴力を振るわれることはありませんでした。これで暴力まで加わっていたら、私は早々に逃げ出していたでしょう。

彼がモンスターになった時期に、私は自分の論破癖に気づきました。彼が感情的になったことで私は少し冷静になったようです。

正しいことを証明するために論破するなんて恋人間では意味がありません。

私は論破癖を直そうという努力を始めました。

とはいえ、次はモンスターになってしまったので悪化してしまったのですが…。

彼がモンスターモードに突入したので、普通にやり合っていたらこっちがやられてしまう!という危機意識から、私もモンスターとなって金切り声と号泣と、物を投げて応戦していました。

喧嘩しないカップルになれるなんて、想像すらできない時期です。

彼のモンスターっぷりに疲れた時期【5年目~7年目】

私はきちんと(?)反抗期も終えましたし、怒りを表現することは子供のころからやっていました。

だからなのか、モンスターモードを脱するのは彼よりも早かったです。単に疲れただけかもしれませんが。

しかし彼のモンスターっぷりは衰えることがありませんでした。

気持ちよく怒るために言葉を選ぶ彼は、問題から逸れに逸れていきます。そして関係ない言葉を浴びせられている私も本筋を見失いそうになりました。

そこを何とか踏ん張って、彼が脱線する→話を元に戻すを繰り返していくなかで思っていたのはたったひとつでした。

「彼のなかのモンスターよ、早く静かになっておくれ…」

数時間後には落ち着くことが分かっていたので、それだけを希望に戦っていました。

心の傷とは何なのかと議論し合っていた時期【7年目~】

ここからは収束に向かってはいるものの、解決はしていないお話です。

彼のモンスターが現れる頻度は少しずつ減っていましたが、まだなかなかの暴れっぷりでした。

モンスターモード中の彼は、自己肯定感は最低レベルに下がっていたと思います。私の発言を片っ端からネガティブ変換しては「ひどい!」「そこまで言う必要があるの」と嘆き怒っていました。

私はやった覚えのないことをやったと言われ、言っていないことを言ったと言われ、「この人にとって私ってそんな人なんだろうか…」と深く傷つきました。

そのことを涙ながらに訴えると、彼もまた傷ついていると主張します。

「お前は事実を言って俺を傷つける」「事実なら傷つけてもいいのか?」と。それを聞いて私も大混乱です。

え?事実を言わずに、何を言えばいいの…嘘をつけばいいの?と彼が何をしたいのかが分からなくなりました。

たとえば、彼が仕事でミスを多発させることで、私は負担を感じている言うと、「ひどい!俺だって頑張っているのに」という具合です。

「あなたは十分頑張っているのだから私は喜んであなたの支えになるよ」とでも言って欲しかったのか?と悩みました。

今改めて彼にあの頃の心境を聞いてみると、「自分のミスを受け入れることがとにかく怖かった」と言っていました。

彼が受け入れる準備が整っていないところに、私が次々と事実をぶっこんできたので彼を混乱させていたようです。

この頃は、どっちが傷ついているか合戦をよくしていました。くだらないとは思いつつも、傷ついた心をお互いに持て余していたのでぶつけ合うしかありませんでした。

ゆっくり小さな声でしゃべろうと心がけた時期【9年目~】

私は、怒りがコントロールできないレベルまで達すると、相手に話す隙を与えずにまくしたてます。ついでに金切り声になります。

これをやられてた側は、余計に腹が立つでしょう。彼は私の金切り声がとくに嫌だからやめろと言ってきました。

「そっちがとんでもないことを言うのをやめたらこっちもやめてやるよ!」というのが私の答えでした。

彼はモンスター期にまだどっぷり浸かっていたので、彼の暴言に心が負けないようにとにかく必死でした。

負けたら別れるしかない。だから強くなければいけないと、私は言葉をまくしたて金切り声を上げていたのだと思います。

とは言え、私もこのとき30歳を過ぎて若い頃のように喧嘩にエネルギーを注ぐことがきつくなっていました。面倒くさい、疲れた、馬鹿らしい…という気持ちも膨らんでいって。

彼の暴言には、怒りを強く表現することで応戦してきましたが、もう面倒だからやめたいと思うようになりました。

金切り声は最後の最期の手段として取っておくとして、理性が少しでも残っている間はキーキーしないという修行を始めることに。

ここからが喧嘩しないカップルへの道のりを歩み始めたと思います。私だけはとりあえず大人の階段を登ろうと決めました。

しかし、この修行は彼にとってまた別の怒りを誘発してしまったようです。

冷静に話そうと心がける私と、いつも通りモンスターの彼。当時の彼は問題を解決する気はサラサラなくて、気持ちよく怒ることだけが目的でした。

冷静に対処しようとする私に対して、彼はこう言いました。「分かっているようなお前は何もわかってない!しったかぶりをして恥ずかしい」「ドヤ顔で言ってるけどお前の言っていることは大したことはないからな!」

彼がモンスターモードになっている限り、私はどう変わろうと非難されるんだ。

そう思えば、気持ちも楽になりました。

私は私のために、怒りのゲージを上げずに対処しようと改めて思いました。

冷戦を覚えた時期【10年目~】

私は冷戦がとても苦手でした。狭い部屋に2人でいるのに、無言で生活するなんて想像しただけで頭痛が…。

私が冷戦を選択しないことは、彼がモンスターモードに突入する原因のひとつになっていました。

彼だって本当は怒りに支配されたくはありません。彼は喧嘩中に「ちょっと一人で考えさせてほしい」「今はもう話したくない」と何度となく訴えてきましたが、私がことごとく却下し、彼を苦しめました。

私が追いつめるせいで彼は怒りを抑えられなくなっていました。

彼も私を傷つけたいわけではないし、私も彼がモンスターになってしまうのは辛い。付き合って10年を過ぎた頃からやっと冷戦という手段を使うようになりました。

彼が話したくないと言えば、極力応じるようにしました。

今では積極的に冷戦を取り入れています。

一日経ってお互いに色々考えてから、落ち着いて話し合いをすると喧嘩をせずに問題が解決します。

冷戦と言えば、家庭内別居のように寒々しい生活を想像していましたが、意図的に冷戦を選ぶならいつでも解除できます。

相手を無駄に傷つけることもなく、本音を話せます。彼も怒りに振り回されることがないので楽そうです。

内観が流行った時期【15年目~】

内観とは、自分の心を観察することです。

内観に昔から興味があった私は、ネットや書籍で集めた情報で色々試すことが趣味のようになっていました。

私が学生時代から抱えていた苦しみや悲しみの多くを内観で手放すことができたので、知ってよかった、やってみてよかったと心から思っています。

一方彼は、内観はとにかく苦手な人。事実に気づきたくない、現実と向き合いたくない、向き合ったら死んでしまうとすら思っていたそうです。

でも、彼が現実から目を背ける限り、私たちに未来はありません。

何度も話し合って、彼もこのままでは辛いままだと内観の習慣を身につけようと努力するようになりました。

ここからは、お互い精神的に大人になりました。喧嘩をしないで解決することが当たり前になりつつあります。

まとめ

喧嘩しないカップルは、早く別れるなんて言われることもありますが、私たちからすると羨ましくて仕方ありませんでした。

なんて大人なんだろう、きっとお互いを思い合っているのだろうって。

喧嘩を挟まずに問題を解決できるようになってきた今、改めて喧嘩しないカップルは大人だなと思います。

問題解決の手段のひとつとして喧嘩があるだけで、解決さえできればわざわざ傷つけ合う必要はないのです。

私たちはこれからも喧嘩を減らしていき、年齢を重ねるごとにいい関係が築けるよう努力していきたいです。

 

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ituki&tumugi

好きな物・好きなこと・性格、あらゆることがチグハグ、ケンカもしょっちゅう。なのに同棲歴13年。どうにか仲良くやってます。 詳しいプロフィールを見る